レポート

森が消える時、わたしたちの生活も終わる!

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わたしたちが誤解しているクマのこと。

 

クマと聞くと、肉食、どう猛、食べられる!

そんな危険なイメージしかないですよね。

けれど、クマは本来、森の奥にひとりでひっそりと棲んでいて、見かけと正反対で大変臆病。

協会の顧問で「ツキノワグマ日記」の著者、宮澤正義先生によると、

イヌをとびきり賢くしたようなのが、クマ。

ということで、危険があれば子どもを守るために、母クマは自らの生命まで差し出すのだそうです。
とても感情が豊かで、とても臆病でもあるクマは、私たちが普段持っている、イメージとは全く違います。

99%ベジタリアンで、1%の肉食をすると言っても、夏に食べる昆虫やサワガニくらい。
植物性に偏った雑食で、種類は200種類以上のものを食べます。
人を襲う習性など全くないのです。

それでも起こる人身事故は、
標高800m以上の奥山でひっそり暮らすはずのクマが住む場所に、食べるものがなくなってしまったことが大きな原因です。
戦後、国の政策でスギ・ヒノキの人工林へと日本の森は木が植え替えられました。
クマは、ブナ、ミズナラなどいわゆるどんぐりが成る広葉樹が広がる自然豊かな森で生息します。
スギ・ヒノキの人工林では、クマは生きることが出来ないのです。

なぜでしょう?

日本の天然の森林はスギではない。

現在、日本で、人の手が入っていない森、いわゆる「原生林」はほとんど残されておらず、屋久島、小笠原諸島、白神山地、知床などは世界遺産として登録されています。

日本の天然の森林はほとんどが広葉樹林です。

上空から見るとスギ・ヒノキの人工林はとても緑が豊かで、広大な自然のように思えます。

ですが、人工林は、土の中に根っこが生えず、下の方まで太陽の光が差し込まないため、下草が全く育たず、実際ははげ山なことが多いのです。

下草がしっかり育っている日本の本来の手つかずの森は、雨が降ってもその水は地面に浸透して、水を蓄えてくれます。
地球温暖化で異常気象になっていることもありますが、下草が育っていない地面では、雨水を地面に蓄えることすらできません。
人工林は、しっかり根が伸びないこともあって、地面を支えることができないのです。
大量の雨が降ると地すべりを起こしてしまって、スギは根っこごと流されてしまいます。
その木が川に流れ出し、さらにはせき止めてしまって、水害に繋がります。
なんとも悪循環でしかありません。

仕方なく、山を降りてきているクマ。
こわがりなクマが人間に見つかり、人身事故は人間から逃げようとして起こる、とのこと。
特にクマ1頭100万円くらいで売れるんだそう。
その理由の一つとして、クマの胆のうは、漢方薬として、金よりも高く売れるから。
クマこそ、被害者なのに、世の中の報道は一方的に熊を狂暴な加害者として報道しています。
人間も本当のことを知り、熊から学ぶところもたくさんありそうです。

人工林と天然林。

日本の森林を分類した場合、「人工林 」と「天然林」 の2タイプに分けられます。
人工林は、 おもに木材の生産目的のために、 人の手で種を播いたり、 苗木を植栽して 育てている森林です。

人工林は日本の森林面積の約4割を占めています。
一方、 天然林は主に自然の力によって発芽し、育ち、森林として成立したものです。

天然林は、 日本の森林面積の約5割を占めます。
日本の森林約 2,500万ヘクタールのうち、約4割に当たる約1,000万ヘクタールが人工林です。
これは東北の6県を合わせた面積と同じです。

人工林は木材生産のために、 人の手で育てられている森林で、いわば「木の畑」。

植栽(植林)から収穫 (伐採) まで、 下草刈り、間伐、 枝打ち等、 人が手入れし、 管理しないと荒れてしまう林です。
日本の人工林のほとんどはスギ、ヒノキ、カラマツ、 アカマツ、クロマツ、エゾマ、トドマツなど、 比較的成長が速く、 建築用途に適した針葉樹林です。

これらの多くは、 第二次大戦後の復興期から高度成長期にかけて植えられたものです。
戦後の荒廃した国土の再生等のため、建築材として、 経済的価値が見込めることから盛んに植栽(造林)が行われました。

森林・林業学習館より引用抜粋
shinrin-ringyou.com/forest_japan/jinkou_tennen.php

 

日本の天然林はほとんどが広葉樹林から出来ているので、針葉樹林だと、自然のチカラでは昔の豊かな森林に戻ることは難しいそうです。

そんな奥山の自然の恵が豊かな森に棲むクマは、食べ物も豊富にあるので、人里に降りてくることはありません。

ですが、自然の森林がなくなり、クマたちが食べれるエサとなる実がなる樹木がほとんどありません。

お腹を空かせたクマが、仕方なく食べ物を求めて山を降りてきているのです。

 

日本のクマは
2019年度には、6039頭、
2020年度には、6826頭 も捕殺されています。
去年は過去最大を更新しました!

そして、クマは間違いなく絶滅の危機に直面しています。


クマを守ること、人工林を自然林に戻すこと。

それは、わたしたちの生活においても、未来の子どもたちの生活を守ることにも繋がるのです。

 

日本熊森協会は、現在正職員3名を含むの8名の常勤スタッフと、十数名のスタッフで成り立つ、一般財団法人です。
クマはシンボルで、野生のクマが住めるような森を日本に残そう、という願いを込め名付けられた団体で、自然保護団体なのですが、その中でも実践自然保護団体と言われていて、自分たちで動いてやってみる、ということをモットーに活動しています。

日本熊森協会
https://www.kumamoriweb.org/

 

自然を守り、野生動物と共存するにはたくさんの応援が必要です

 

「自然と共存する社会」への転換には、法律を見直す必要があります。

そのためには、行政や議会などの社会への発言力を持った自然保護団体になることが必要です。

なぜなら国会議員の方々は、話を聞いてくれる時、まずは団体の「会員数」を気にするからです。
今現在、日本熊森協会の会員数は1万7千人、支部は24箇所あります。

ですが、まだまだその発言力は小さいです。
発言力を持つには、少なくとも、3万人。
できれば10万人の会員数が必要とされています。

ぜひ、あなたの未来、あなたの子どもたちのためにも
この活動にご賛同くださるのであれば、チカラを貸してもらえないでしょうか?

[chat face="man1" name="" align="left" border="gray" bg="none" style=""]年会費1,000円の応援会員という、
入りやすいポジションもあります。[/chat]

 

『くまもりカフェ』にて

 

2021年6月12日土曜日。
日本熊森協会主催の『くまもりカフェ』が開催されました。

日本熊森協会…最初聞いた時は、
ただたんに、熊が好きな熊愛好会の方の集まりか、ともよく言われます。
しかも「くまもり」の漢字はずっと「熊森」ではなく「熊守り」だと思っていた、
と感想を書いてくださった方もいらっしゃったくらいです。
思い込みのパワーは絶大です。

 

午前中は、豊かな森を次世代へ、というテーマで、
日本熊森協会の奥山保全と再生活動と概要、をお話いただき、
さらには、『紙芝居〜どんぐりのもりをまもって〜』という
わかりやすい、手づくりの紙芝居口演もしていただきました。

 

 

午後からは、お茶を飲みながらの交流会。
たくさんご参加いただきました。

またこのようなイベントも随時開催するそうです。

[chat face="man1" name="" align="left" border="gray" bg="none" style=""]幼稚園や学校、児童館など
ご縁をお繋ぎくだされば、
喜んでお伺いします![/chat]

 

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